現代は50代や60代の方々の多くが自分の歯を失って、入れ歯で生活されていたような時代とは変わり、親知らずを除く永久歯、28本中、20本以上の歯を有する方の割合は80%を超えています。また、80歳で20本の歯が残っている、いわゆる8020達成者は2016年の調査では初めて50%を超えています。さらに、
8020達成者には正常な噛み合わせの方が多いという報告があります。
このような日本の社会において、成人の矯正歯科治療の意義は増していると考えられます。それに伴い、矯正歯科治療に求められるものも、質の高い治療結果だけでなく、治療後の長期安定性が求められていくのではないでしょうか。当院では治療に入る前の精密検査で種々の客観的なデータを採得し、これまでに得られた長期安定性に関する科学的根拠と照らし合わせて、診断に役立てることで患者さんの歯並びができるだけ長く安定するように努めております。
診断時には治療による患者さんの顔貌変化のシミュレーションソフトを用いて、患者さんが治療方針の決定に参加しやすくなるための努力をしています。治療に使う装置は矯正治療中の歯の痛みや違和感を最小限にするために、セルフライゲーションブラケットと呼ばれる、ワイヤーを歯に固定した装置に縛り付ける従来の装置とは違った構造の装置を使用しています。歯を動かす原動力となるワイヤー自体も、歯を動かすのに効率のよいとされる 弱い持続的な力が発揮される物を使用しております。
当院では、金属アレルギーの患者さんにも対応出来るように、様々な矯正に用いる材料に関する情報収集に努めております。成人の矯正治療では若年者に比べて、痛みが強く出たり、治療期間が長くかかるという報告もあります。そのため、個々の患者さんにあった治療計画と治療方法、矯正装置を選択する必要があると考えられます。成人の矯正治療の特徴には以下のようなことが挙げられます。
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